カイズカイブキ Juniperus chinensis L.var.kaizuka Hort. (ヒノキ科 ネズミサシ属) |
カイズカイブキの手入れの行き届いた庭木は高級感がある。仕立てるには長い年月とともに、木の特性を活かすセンスが必要である。右上のような「散らし玉造り」に仕立てるには、枝を誘引する必要がある。右上のような仕立て方は、カイズカイブキの特性を活かしているといえようか。街路樹として植栽すると通行の邪魔になることがある。下枝を刈り上げたローソク造りにすると、見通しもよいので安全性への障害にはならないであろう。 せっかくのカイズカイブキの生垣も、手入れを怠ると次第に生長し、道に張り出してきてしまう。通行に障害がある状態になってしまうとバッサリと切られてしまう。大鉈を入れてしまうと相当な年月見苦しい状態が続くことになる。生長は遅いものの、毎年の手入れが欠かせない。
上の画像はある学校の生垣である。元は地際まで葉が付いていたが、歩道の通行幅を確保するために刈り込み、見苦しい状態であったが、思い切って下枝を刈り取ってしまった。一端このようになってみると、校庭からは車が走ってくる様子が確認でき、運転手からは生徒が下校しつつあって、校門から出てくる様子がよくわかる。もちろん、交差点の見通しは実によくなった。侵入防止のためにワイヤーが数本張ってあるが、垣根としてはすばらしい機能美である。枝を取り去った下の部分を竹垣とする方法も景観とマッチして美しい。
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