ネズコ(クロベ) Thuja standishii (ヒノキ科 ネズコ属
 ネズコはクロベともよばれる常緑高木。本州、四国の山地に生育し、高さ約30m、直径1mになるというが、それほど大きなものは見たことがない。小生には、高木になったものよりも低木状で生育するもののほうがなじみがある。湿原の中や周辺では、低木となって匍匐して生育する。過酷な立地に生育すると生育形を変える例である。
 久々に出会ったクロベは白馬山の蛇紋岩地帯に生育していたもので、海抜1700mほどの尾根であった。本来ならば常緑針葉樹林が成立している海抜であるが、ハイマツやクロベが低木となって地面を這っている。地質による偽高山植生である。
種名一覧科名一覧雑学事典目次Top生物地球システム学科