コメツガ Tsuga diversifolia (マツ科 ツガ属



 コメツガは本州の中部以北の他、紀伊半島・四国・九州の山地に点々と生育する常緑針葉樹。亜高山帯の針葉樹林の構成種の一つであり、オオシラビソ・シラビソ・トウヒなどとともに針葉樹林を構成する。樹高は20mを越すといわれるが、尾根筋や湿原の周辺などに生育する傾向が高く、そのような場合には樹高も低く、幹も分かれて多幹になっていることも多い。亜高山の針葉樹の中では、痩せ地に生育するタイプである。下の画像では、一カ所から多数のコメツガが生育しているように見えるが、おそらくこれは元々1本であり、芽生えた当初は環境が悪く、多幹のヤブ状になっていたものが、その後の環境改善によって大きく生長したものではないかと思う。和名は葉が小さいツガの意味。
歩道のわきに生育する多幹のコメツガ(2002/07/28 木曽御嶽)生育を開始した時点は湿原、その後歩道の改修によって条件がよくなり、大きく生長したのでは?
コメツガの葉と毬果(1.5〜2cm)コメツガの葉(裏面;7〜14mm))

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