オオシラビソ Abies mariesii (マツ科 モミ属
 オオシラビソと区別しにくいシラビソは混生することが多く、シラビソ・オオシラビソ林などとまとめて呼ばれることが多い。積雪の多い日本海側では純林を形成し、八甲田山では雪積もったものがスノーモンスターなどと呼ばれ、有名である。下部の枝は雪によって下方に押し下げられ、折れていることも多い。このような下方に押し下げられた枝の位置から、おおよその積雪量を知ることができる。
 シラビソやオオシラビソなどの針葉樹林では、自然状態であっても枯損した樹木がめだつことが多い。特に森林限界が近くなると梢が枯れたものがよく目立つ。これら針葉樹は、バランスが崩れると枯損しやすい樹木なのである。1本が枯れるとその周辺の個体が連鎖的に枯れることもあり、縞枯れ現象などとして知られている。道路の建設や拡幅などによって道路の周辺では樹勢の衰えが激しく、長期間にわたって枯れが発生することがある。
種名一覧科名一覧雑学事典目次Top生物地球システム学科