コモチシダ Woodwardia orientalis (シシガシラ科 コモチシダ属
 コモチシダは東北地方南部の本州・四国・九州・琉球、中国・ヒマラヤ・台湾・フィリピンなどに分布する常緑のシダ植物。湿った崖や古い崩壊跡地などに見られることが多い。大型のシダなので、葉が垂れ下がってしまうこととも関係が深いであろう。葉は太い根茎から出て株立ち状となる。葉柄は長さ30-60cm、葉身は30-200cmで大きい。胞子嚢群は細長く、長さ2-5mmで脈の近くに付く。胞子嚢群は葉のくぼみに付き、葉の表面からも胞子嚢群が付いているところがよくわかる。葉の表面に無性芽が付き、名前の由来となっている。
 岡山県では、温暖・乾燥の沿岸部には分布が見られず、県北の多雨地帯に生育が見られる。
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