ウラジロ Gleichenia japonica Spr.  (ウラジロ科 ウラジロ属
 ウラジロは多年生のシダ植物である。名前の由来は葉の裏が白いからで、正月の注連飾りや餅の飾りとしてお馴染みのはずである。とここまで書いて疑問が生じた。分布は関東以西から西南諸島までのいわゆる照葉樹林帯が主であり、東北地方には分布がない。分布していたとしても雪を掘り起こして採取するのは大変である。もともと餅そのものも南方系のイモを食べる文化と関連があるらしいので、正月とウラジロはやはり南からの、照葉樹林文化圏の習慣であることになる。 コシダとよく似た場所に生育するが、ウラジロはより湿潤地を好み、北斜面や谷筋に多い。群落の土壌は常に湿っていることが多く、わき水があることもある。
 ウラジロの茎は長く伸び、その先端から毎年2枚の葉を付ける。数年分の葉が生きているので、「おじいちゃん・おばあちゃん」の間から茎が出て「お父さんとお母さん」の2枚の葉があり、さらにその間から新しい「若夫婦」の2枚の葉が出ており、それぞれ裏が白いので、夫婦共白髪まで長生きしますようにという、縁起物である。
ウラジロの群落
ウラジロの葉は2つの羽片からなる裏面は灰緑色

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