沖縄雑感 |
【植生学会 第22回 沖縄大会】 2017年10月21日〜23日、沖縄での植生学会が開催された。 台風21号の影響により、岡山に引き返すかもしれないという条件付で岡山空港を飛び立った。 那覇空港にはお昼前に無事着陸。 空港から外に出てみると結構な風。 こんな風ならば、今後の着陸は無いだろうと思っていたが、実際には格安航空が飛ばなかっただけで 大きな飛行機は発着陸し、飛行機も台風に慣れていると感心した。 午後からは、私にしては強風の中、首里城と末吉公園を散策。 吹き付ける風と雨で撮影は困難を極める。 首里城には所々に植物名鑑があり、植物名を復習するのに役立った。 しかし、ほとんど忘れていることに我ながらあきれてしまう。 その後、歩いて末吉公園に行く。 末吉公園は2010年に案内してもらった事がある場所で、ジャングルの雰囲気を楽しむことができる。 雨の中、濡れ落ち葉がスリップして危なっかしい。 ここを歩くと色々な植物を観察することができるが、ほとんど名前がわからないのが玉に瑕。 台風に追っかけられて、早々に退散した。 22日はポスター発表や口頭発表の日。 台風が、さらに近づいたので相当な風。 交通整理の人たちは街路樹に掴まっている。 昼食を調達しようと建物の外を歩くと、歩けなくなってしまうほどの風なのだが その強風の中、飛行機が飛び立っていく・・・・これでも飛ぶのか?!!! そのさなか、波田先生!と声をかけられた。 「樹木の葉」などの独特な図鑑の出版などで活躍中の林将之さんであった。 沖縄に引っ越したことは知っていたので、気になっていたのだが植生学会に顔を出してくれたのでした。 その際、最新の著書「琉球の樹木」をいただいた。 これが凄い本で、樹木だけではあるが植物が判るのである。 (この本の書評はこちら) 植物名が判るがゆえに、大変なことになっているのですから。 23日はエクスカーション。 台風の影響のために規模を縮小しての運営。 しかし、林さんがボランティアで参加してくれたのだ! 何よりの力強い助っ人である。 しかしながら、いつものことなのであるが、常緑の植物の葉がよく似ており 区別が付かないのです。 エクスカーションは15:00に那覇空港で解散ということになり、少々時間があまり気味。 林さんが近隣地を案内してくれるという。なんとすばらしい! まずは「ナハキハギ」が咲いているガーナーの森に。 アパートと住宅にはさまれた何の変哲も無いガーナーの森という丘がナハキハギの生育地であった。 昔は海の中の小島であり、埋め立てられた結果、陸の中の丘になったのだそうだ。 ナハキハギはサンゴ礁の小島に点々と分布する種だそうで 名前はもちろん那覇木萩である。 同行の清末君、森定君と林さんの4名での夕食は実に有意義でした。 情報交換の中、一気に時間が過ぎてしまいました。 ところで、ヤギ肉を食べてみました。 普通は手に入れることができない食材でなので 「私はあまり食べません」(林)という忠告に従わず、結構食べてしまいました。 なんと、その晩はほとんど寝られませんでした(飲み量が不足していたわけではありません)。 24日は元々は予定を立てていなかったのですが、 付き合っていただけるということで、林さんに案内していただいて名護岳を訪れることができました。 あまりにもよく似た植物群、なかなか追いつけない状況が続き、脳みその記憶回路がパンク! 必死にメモを取り捲った1日でした。 名護岳は標高345m。末広がりの海抜であった。 林さんと小生の後ろには、まるで天蓋のような2本のヒカゲヘゴが生育している。 山頂は強風が吹いたはずであるが、そんなことありましたっけ、といった風情の森林でした。 林さんには貴重な時間をいただくことができ、感謝!!!です。 充実した沖縄の植生学会でした。 |