ハンノキ Alnus japonica (Thunb.) Steud. (カバノキ科 ハンノキ属
 ハンノキの花は暖地では11月頃から咲くというが、岡山では1月頃からではないかと思う。雄花序は枝先に数個付き、開花すると長さ7cm前後に伸びて大量の花粉を放出する。雌花は雄花序の下側につく。球状果は長さ2cmほどで、秋に熟して種子を放出する。種子は長さ2mmほどで、小さな翼があって風で散布される。

 ハンノキの葉は、長さ5〜13cm。基部はくさび型で、先端も尖っている。あまり特徴のない葉であり、湿地や沼地に生育していない場合には、時として同定に困ることがある。表面は無毛であり、裏面には脈腋にわずかに毛がある程度。葉の縁には1mm以下の小さな突出した鋸歯がある。葉脈の側脈は7〜9対である。
 よく似た種にケハンノキとサクラバハンノキがある。ケハンノキは若枝に褐色の毛が密生する点で区別でき、サクラバハンノキは葉脈の側脈が9〜12対であり、葉の基部が円形からやや心形になる点で区別できる。


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