ナワシログミ Elaeagnus pungens Thunb.  (グミ科 グミ属)
 ナワシログミは中部地方以西の本州、四国、九州、中国に分布する常緑の低木。枝の先は、しばしば棘になる。マツ林などの明るい二次林や林縁などに生育している。葉の表面には星状の毛が点々とあり、独特の模様となっている。裏面は星状毛が密生しており、銀白色で、点々と褐色の鱗片がある。花は10月頃の稲刈りの季節に開花する。花弁が4枚のように見えるが、実は花弁はなく、顎であり、雄しべは4本。果実は4月から5月の「苗代」を作るころに赤熟するので、ナワシログミの名がある。
 根には放線菌が共生しており、空中チッ素の固定能力がある。この性質に着目され、荒れ地の緑化などに利用されることがある。

種名一覧にもどる / 科名一覧にもどる / 雑学目次にもどる / HPにもどる