ナワシログミ Elaeagnus pungens Thunb. (グミ科 グミ属) |
ナワシログミはツル的な低木である。勢いのあるシュートを形成し、シュートの長さは時に1mを超える。細いシュート(徒長枝)には短い棘上の枝があり、まことに小さな葉しか付いていない。翌年には、この枝に多数の葉をつけることになる。まずはほとんど茎だけのシュートを形成して空間と高さを確保し、その後にゆっくりと葉を伸ばす戦略である。このシュートは太くなることはあっても長さを伸ばすことはあまりない。葉がたくさん付くと次第に垂れ下がり、他の植物に寄りかかることになる。その際には短い棘状の枝が役に立つ。ナワシログミは、一挙に生長するシュートと、わずかしか伸びない枝を使い分けている。 |