シラカシ Quercus myrsinaefolia (ブナ科 コナラ属
 シラカシの葉は常緑カシの仲間では端正で、うどん粉病にもかかりにくく、大きさも中庸であって庭木や生け垣によく利用されている。日陰では葉が細長くなる傾向があり、ヤナギガシの別名もある。芽だしは比較的遅く、霜が降りなくなった5月の後半から展葉を開始する。新葉は赤褐色であり(赤色が薄い個体もある)、鮮やかな緑にならず、そのまま深い緑になるので、春の息吹を感じさせる生け垣とはならない点は難点である。
 葉の裏には蝋質の粉を分泌しているのだが、ウラジロガシアラカシほどには目立たない。分泌される蝋の形が違うのであろう。ライターで熱してみても、つやが出る程度で、あまり変化がない。シラカシの名前からは、どうしても葉の裏が白いとの印象を得がちであるが、材が白いことに由来することをよくおぼえておく必要がある。
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