カナクギノキ Lindera erythrocarpa (クスノキ科 クロモジ属) |
カナクギノキは箱根以西の中国・四国・九州、朝鮮・中国に分布する落葉低木。林縁や明るい二次林に生育することが多いように思うが、生態的特性が把握できていない。岡山県では中部を中心に、南部にも時折生育する。小さな個体では一見、クロモジと似ているが、前年枝が淡褐色である点で、まず違うことがわかる。葉は互生。長さは6〜13cm、幅は1.5〜2.5cmで細長い。先端は鋭頭で基部は次第に細くなって葉柄に至る。表面は無毛、裏面ははじめ毛が多いがやがて次第に少なくなり、粉白色になる。葉柄は長さ6〜18mm。 花は4月に開き、枝先に集まって付く。果実は秋に赤く熟す。 |