タチバナモドキ(ピラカンサ) Pyracantha angustifolia (バラ科 トキワサンザシ属) |
タチバナモドキの葉は互生であるが、短枝を形成するので束生していることが多い。長さは数〜5cmほどで、狭長楕円形。質は革質でやや堅く、成木では全縁であるが、若木では不明瞭な鋸歯が出ることもある。縁はやや内巻きし、若葉では両面に毛があるが、表面の毛は早期に脱落して無毛になる。裏面には、縁を除いて密に綿毛がある。若い枝には毛が多いが、次第に少なくなる。堅い小さな葉と裏面の密生する綿毛は、乾燥に対する適応形態であり、タチバナモドキが荒地に生育できることの理由の一つであろう。 類似の種にトキワサンザシ、ヒマラヤトキワサンザシがあるが、本種は葉が全縁であること、裏面に綿毛が密生することで区別できる。 |