アキニレ Ulmus parvifolia Jacq. (ニレ科 ニレ属) |
アキニレの果実は長さ1cm程度。翼があり、風によって飛ばされて散布される。1つの果実の中に、小さな種子が2つ入っている。秋になって葉が落ちてもなかなか果実は枝から離れない。冬の木枯らしが吹く時になってようやく少しづつ果実は枝を離れて散布される。強風が吹かなければ散布されないわけである。2月頃になると、ようやくほとんどの果実が枝を離れる。種子の発芽率は高く、痩せ地にも育つので法面の緑化などには注目されるべき樹木である。しかし、種子重が小さく、当初は根を発達させるためか、初期成長は遅いので、競合する草本の生長が不良であるような痩せ地でしか定着ができないことになる。 |