ノゲシ(ハルノノゲシ) Sonchus oleraceus (キク科 ノゲシ属) |
ノゲシは世界至る所に帰化している植物であり、原産地はヨーロッパであると考えられている。ムギなどの畑作の伝来とともに渡来した史前帰化植物の1つであり、荒れ地や空き地などに生育している。秋に芽生え、ロゼットで越冬し、春から夏にかけて茎をもたげて花を付ける。種子の綿毛は絹状の毛であり細い。 和名のノゲシはケシの葉に似ていることによっており、春に開花することからアキノノゲシに対してハルノノゲシともよばれる。茎や葉を傷つけると乳液が出る。ロゼット葉は苦いが、食用になるという。同じ属のオニノゲシと比べると、葉の質は柔らかくて鋸歯の先端は棘とはならない点で区別できる。 花柄に、腺毛があるものがあるとされ、保育舎の原色帰化植物図鑑などでは花柄に明瞭な腺毛が記されている。しかし、花柄や茎の上部に腺毛がある画像がない。オニノゲシとの交雑種も知られており、腺毛の有無に関してはあまり問題にしない方がよいのかもしれない。 |