ヤブタビラコ Lapsana humilis (Thunb.) Makino (キク科 ヤブタビラコ属)
ヤブタビラコは日本全国、朝鮮・中国に分布する越年性の1年草本。水田の畦や林縁などのやや湿潤な場所に生育し、薄暗い林縁にも生える。和名は藪に生えるタビラコ(コオニタビラコ)の意味。
同属のコオニタビラコに比べると,植物体はやや軟弱な印象があり、地表を這う傾向のあるコオニタビラコに比べ,茎は斜上する。頭花は,直径1センチ弱で,コオニタビラコより僅かに小さいが,舌状花が20個程度と,たくさんある(コオニは6〜9個)。舌状の花びらは内巻きにカールして,かわいらしい。花の数はまばらで,しかも花後は首をかしげているので,よけいまばらに見える。花後、頭花は下向きに曲がり、コロコロとした感じになる。この点は本種の特徴の1つである。種子の先端にはカギがない。名前が似て,随分大きいオニタビラコのそう果(種)には冠毛があって,属も違う。