シャシャンボ Vaccinium bracteatum (ツツジ科 スノキ属
 シャシャンボは関東南部以西の本州・四国・九州・琉球、台湾・中国・インドシナなどに分布する常緑の低木。日本に分布するスノキ属植物には常緑は少ないが、本種の葉は厚く、沿岸域の痩せ山など、乾燥した場所にもよく耐えて生育している。瀬戸内海沿岸域では、以前はマツ林に普通であったが、マツ枯れ後に広葉樹によって植生が回復した場所では被陰されて枯死し、減少しつつあることをよく耳にするようになった。
 高さ数mになり、葉は長さ3〜8cmで先端は鋭く尖る。花は5月から7月に咲き、白色の壺状の花を房状に多数付ける。果実は秋に黒く熟し、甘酸っぱくておいしい。常緑のブルーベリーである。

 シャシャンボとはおもしろい名前をいただいたものである。末尾の「ボ」は、坊主や坊ちゃんをイメージさせる。牧野植物図鑑には、ササンボ(小小ん坊)に由来し、小さな丸い果実を意味すると記されている。岡山県の沿岸部ではサカキのことをシャシャキと呼ぶ。しかしながら乾燥のために本物のサカキは少なく、似た植物で代用した。そこで、シャシャンボはシャッシャキ(サカキ)の小坊主さんの意味ではないかと思うがいかがであろうか。
シャシャンボシャシャンボ
シャシャンボの枝先シャシャンボの果実

1.シャシャンボ 2. 3.果実と樹皮 4. 5.花序
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