シラタマホシクサ  コンペイトウグサ Eriocaulon nudicuspe Maxim.
 (ホシクサ科 ホシクサ属)
 シラタマホシクサは伊勢湾・三河湾沿岸の愛知県・三重県と、隣接する静岡県に稀産する一年生草本。主に湧水で成り立つ低地の湿原に群生する。
 茎はなく、葉は根生し線形で、長さ10-20cm、幅1-2mm。秋に花茎が数本伸びて先端に1つの頭花をつける。頭花がほぼ球形で色が白いため、「白玉星草」の名前の由来となった。別名でコンペイトウグサとも呼ばれる。「金平糖草」の意味であり、花序の様子を的確に表している。ホシクサやシロイヌノヒゲと比べると、総苞片は小さくて反り返っているため目立たない。
 頭花は多数の小さな花から成るが、詳細な構造は頭花を実体顕微鏡下で分解しないとよくわからない。白い棍棒状の毛がたくさん生えるために白く見え、合着した萼の先端が毛の間から小突起状に突き出て、金平糖の表面のようにでこぼこしている。花茎は5つの稜があり太さ約1mmでごく細く、ゆるくねじれている。
文章・画像:太田 謙
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