チガヤ Imperata cylindrica var. koenigii  (イネ科 チガヤ属)



 チガヤはアジアの熱帯地方など広く分布し、日本においても比較的温暖な地方における刈取り草原の代表種である。生育地としては、土手や畦などの定期的に刈り取られる草地に普通であるが、自然状態では海岸の砂浜や河口の砂州などで群落を形成している。葉は高さ80cm近くにもなるが、刈り取られる場所では数十cm以下であることが多い。秋から冬にかけ、葉は紅葉して赤紫色を帯びる。これが血の色を連想させるので、チガヤと呼ぶのかと思えば、そうでもないらしい。
 5月に白銀色の花穂をつけ、風になびいて光り輝く景観となる。タンポポの咲く頃にはこの花穂は地面近くで葉鞘に包まれているが、これを取り出して食べていた。すこし甘味があり、ちょうどチューイングガムのイメージである。
畦のチガヤ群落チガヤの花穂
チガヤの花(拡大)

5月のチガヤ 初夏のチガヤ 冬のチガヤ

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