ハマエノコロ Setaria viridis var. pachystachys (イネ科 エノコログサ属)
 ハマエノコロは日本全国のほか、朝鮮、台湾、中国南部の沿岸に生育する、小型の1年生草本。海岸の砂地や岩の割れ目などに生え、基本種であるエノコログサの海岸型とされる。エノコログサに比べるとよく分枝して、枝は斜めに立ち上がり、5〜15センチと低い。葉身はやや厚く、白色に縁取られ、先端の枯れが目立つ。花期は7〜9月で、長さ1〜4センチと、エノコログサの半分ほどの円錐花序をつける。小穂の下に10〜25本もの刺毛があり、これが小穂の4〜5倍長いため、フワフワの毛に覆われたように見える。「ちょっと高級な猫じゃらし」と言う感じだろうか。

ハマエノコロ
ハマエノコロハマエノコロの花序穂



文章・画像:森定 伸
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