酒米:雄町米(おまちまい)
 バスから降りて大学に行く小道で、背丈が高く、大きな穂を付けて頭を垂れているイネを見つけた。農作業している方に聞くと、雄町米であるという。イネの品種改良は背丈が低く、倒れにくいように品種改良されてきたが、雄町米は他のイネよりも30cm以上は高いであろうか。芒がある点も、原始的なイネに近い。
 雄町米は酒造りに使われる酒米である。通常のイネは22〜23g/(1000粒)であるが、雄町米は26g/(1000粒)で、15%程度、普通のイネよりも粒が大きく吟醸酒などを作る酒米として使用される。
 普通のイネに比べて、高く少ない茎に長くて重たそうな穂がずっしりと垂れ下がっている。肥料をやりすぎると風が吹かなくても倒れてしまうし、普通でも畦道や道路に接している株は支えてやらないと倒れてしまう。もちろん台風などの被害には遭いやすい。稲穂が垂れ下がっているのでコンバインの操作に工夫がいるなど、栽培には高度な技術が必要だそうである。
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