サギソウ Habenaria radiata  (Thunb.) Spreng. (ラン科 ミズトンボ属
 サギソウは本州から九州、台湾や朝鮮にも分布する多年生の草本。泥質(鉱物質土壌)の湿原に生育する。夏、高さ20cmほどの茎の先端に通常は1つ、勢いのよいもので数個の白鷺をイメージさせる花を付ける。葉の高さは10cm程度までであり、短い葉に十分な日照があるような、草丈の低い場所が生育に必要である。地下には球根があり、これから発芽するが、数本の地下茎を伸ばしてその先端に次年度の球根を形成する。したがって、球根は1年限りということになり、サギソウは毎年生育条件のよい場所を求めて10cm前後移動しているわけである。条件のよい場所では、1株から3〜5の球根が形成される。

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