ヨーロッパカラマツ Larix decidua (マツ科 カラマツ属) |
登って調査したわけではないので、完全に自信があるわけではないが、ヨーロッパカラマツとヨーロッパトウヒ、マツ類は樹形と色でほぼ区別できる。眺めてみると、ヨーロッパカラマツは、地形的に樹木の生育が困難であるような、土地的極相ともいえるような立地にも生育している。 アルプス地域の地質は、主に堆積岩であり、もろい堆積岩と堅い堆積岩が交互に存在したり、また傾斜した走向となって、表層土壌の流出原因となっている。氷河による掘削は、急傾斜の谷壁を作り出しており、これも植物の生育には大きな制約となっている。加えて徹底的ともいえる放牧がある。このような環境の中で、ヨーロッパカラマツは生育している。 |