セイヨウカラシナ Brassica juncea (L.) Czern. et Coss. (アブラナ科 アブラナ属)
秋から早春までのセイヨウカラシナは、地面に大きなロゼットを形成している。葉の形と感触はダイコンとよく似ている。葉の表面には荒い毛(棘?)が散生しており、ざらつく。食材としてはこのような状態のものを食べるのであろうが、食べた人の意見は両極であり、おいしいという人ととても食べられたものではないという意見がある。栄養条件の良い場所では大きな株になるので、一株切り取って帰ってもかなりの量になってしまう。たくさん食べた人の評価は概して不評であり、ひとつまみでは、それなりの趣と言うところであろう。
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セイヨウカラシナの開花状況を見てみると、草丈1mをゆうに越えるものもあるし、この画像のようにほとんど葉が見えない程の大きさでありながら、立派に花を咲かせている個体もある。痩せ地ではこのような小さいままで開花している個体を見つけることができる。
セイヨウカラシナは長日植物であり、昼間の長さが長くなり始めると、大きさに関わらず花芽を形成し、やがて開花する。一年生の草本であるから、春になれば次の世代を残すために開花・結実することが最優先の課題なのである。 |
セイヨウカラシナなどのアブラナ科の植物は、十字花科とも呼ばれていた。セイヨウカラシナの花は十字というよりもH型のように見える。