ホルトノキ Elaeocarpus sylvestris var. ellipticus (ホルトノキ科 ホルトノキ属) |
ホルトノキは7〜8月に総状の花序を形成し、白い小さな花を咲かせる。前年枝の葉腋から花序を出し、直径1cmほどの白い花をたくさん付ける。果実は長楕円形で長さ1.5〜2cm。緑色から黒色に熟す。 もうずいぶんと昔になるが、岡山県のある環境アセスメントでホルトノキの生育が報告された。自然分布は疑問視されていたので、当然貴重種としての扱いとなる。現地調査に赴いたものの、いくら探しても該当するものがない。ふと見ると、ヤマモモの幼木が生育しており、おそらくこれと誤認したものと思われた。同行した植木屋さんは、最初から「そんなものはあるはずがない!」 と断言していた。ホルトノキは岡山では育たないことを経験的に知っていたわけである。 |