ミズナラ Quercus crispula Blume (ブナ科 コナラ属
 ミズナラはブナとともに冷温帯を代表する落葉高木。大きく成長し、樹高は30mに達する。南樺太、南千島〜九州の冷温帯に分布し、ブナと混生したり、純群落を形成する。ブナよりもやや低海抜地にも生育し、やや分布域は広い。ブナは遅霜に弱いので、晩霜の被害が発生しやすい尾根筋、特に朝日が当たる東側はミズナラが優勢となりやすい。どちらかといえば、立地条件の良い場所をブナが占領し、物理的環境の厳しい場所でミズナラが優勢になる傾向がある。
 若枝ははじめ淡褐色の毛があるが、後に無毛。若葉は両面有毛だが、やがて裏面のみ短毛と絹毛が残る。葉の形はコナラと似て区別しにくいものもあるが、葉柄がほとんどないこと、きょ歯が荒くて鋭いなどの点で区別できる。樹皮は淡い灰褐色で薄くはがれ、コナラのように厚い樹皮は形成しない。


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