ホオノキ Magnolia obovata (モクレン科 モクレン属) |
ホオノキの和名の由来は不明であるという。大きな葉で食べ物を包んだので、包の木であるのかと思っていたら、違うらしい。長さ25〜30cm、幅15cm程もある鋸歯の無い大きな葉は様々な利用方法があったに違いない。朴葉味噌、朴葉餅、朴葉寿司・・・・おむすびを包んで山仕事。強い臭いが無く、表面が無毛であることも食品を包むのに適している(裏面は綿毛が密生している)。葉全体としては中央の主脈が太くて丈夫であり、結構しっかりしている。 複葉では、トチノキの葉が大きい。木本の単葉では、ホオノキが最も大きいのではないだろうか。こんな大きな葉が枝先にまとまって付いていると、強風が吹くとひとたまりもないであろう。ホオノキは、強風の当たりにくい谷で、上方にあいている空に向かって早い成長速度で伸びていく。ゆっくりとした成長速度では、ギャップが閉じてしまうかもしれない。強風の当たりにくい谷底での生長戦略である。 |