アキニレ Ulmus parvifolia Jacq. (ニレ科 ニレ属) |
アキニレは1枚目の画像にあるように、葉は互生であって、枝がジグザグになるのもこの種の特徴の1つである。ところが生物地球学部の中心的建物である21号館の植え込みに生育していたアキニレの幼苗が対生であることに気づいた。1年目がそうなのか、2年目までそうなのかは確認の必要があるが、地面から5cmほどは対生であり、それよりも上が互生となっている。 葉が茎にどのように付くのか、は通常種によって一定であり、その規則性を「葉序」という。葉をどのように付けると光を有効に使えるか、は植物にとっては非常に重要な命題であることは、当然。成木の横に広がった枝では、180度ごとに葉をつける(互生)と重ならずに葉を展開できる。あるいは螺旋が2本あるとすると対生の葉の着け方となる。 アキニレの幼苗の葉の付き方は十字対生であるので、葉の付き方は90度ごと、あるいは270度ごとということになり、螺旋は2本である。螺旋のことを離れて考えれば、芽生えの段階では茎はまっすぐ上に向かって伸びるので十字対生でよいわけで、成長してくると互生となる。その際、光が片方から当たるのであれば互生が有利、あるいは葉の枚数に比べて茎を長くしようとすると、対生よりも互生が有利ということなのであろうか。l |