リョウブ Clethra barvinervis Sieb. et Zucc.  (リョウブ科 リョウブ属)
 リョウブは北海道南部から九州、朝鮮に分布する落葉の高木。リョウブ属の植物は、世界では64種ほど知られているとの事であるが、日本では1科1属1種の親戚縁者のいない,さびしい植物である。。明るい二次林の谷筋などに多い。初夏に房状の花序をつける。蜜をたくさん出すようで,吸蜜に訪れる昆虫は多い。
 春には新芽をつんで炊き込み御飯にする地方もある。美味ではないとの経験談もあり、行政的な指導があったのかもしれない。樹皮が薄くはがれて幹は滑らかであり,「さるすべり」とよぶ地方もある。
 リョウブは伐採にもよく耐えて萌芽する。山道では何度も刈り取られて低木状になっているものも多い。このような個体はイメージがツツジ類と似通ったものがあり、ツツジ科をいくら調べても合致するものがない!との学生さんの声をよく聞く。なるほど、ツツジ科との類縁関係は高い植物である。


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