タラノキ Aralia elata (Miq.) Seemann (ウコギ科 タラノキ属
 タラノキの葉は2回羽状であり、分かれた羽軸がさらに分かれ、5〜10cmほどの小葉がついている。全体の長さは、大きいものでは1m近くなる。葉柄・羽軸・小葉の中脈など、随所に鋭いとげがある。小葉の表面には荒い毛があり、裏面のほうが毛は多い。
 1m近くにもなる大きな複葉は、あまり枝分かれしない茎の先端にまとまってつき、これもウコギ科の特徴をよく備えている。枝として残してもよいほどの葉柄を毎年捨てるわけで、もったいないようにも思うが、とにかく主幹だけを上に伸ばし、いち早く光を確保する戦略である。あまり枝分かれしない茎の頂端に大きな複葉をつけることは、ウコギ科だけではなく、ヌルデヤマウルシなどのウルシ科の植物にも採用している生長方式である。伐採跡でいち早く生長し、早期に種子を生産するタイプの植物に多いようである。


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