シナアブラギリ Aleurites fordil Hemsl (トウダイグサ科 アブラギリ属) |
シナアブラギリの葉は大きく、全縁のハート型であるものが多いが、若木や勢いのよいシュートでは、3浅裂する葉が出る。表面は(おそらく)ほとんど無毛で裏面には伏した絹毛が多い。葉脈は葉の縁まで伸びて、葉を補強しているように見える。葉脈がこのように明瞭に縁で合着している植物は、あまりないように思うので、本種の特徴のひとつであろう。 葉と葉柄の境界に一対の蜜腺がある。蜜腺の位置と状況は,同じトウダイグサ科のアカメガシワとよく似ている。このような花外蜜腺は、アリを引き寄せてパトロールさせる役割を果たしていると考えられている。観察していると、アリだけではなく様々な昆虫が引き寄せられている。カの一種が吸蜜しているのを見ると、多くの昆虫のエネルギー源としても貢献しているのではないかと思われる。 |