コバノミツバツツジ Rhododendron reticulatum  (ツツジ科 ツツジ属
 ツツジの仲間は痩せ地に生育する事を得意とする。コバノミツバツツジはアカマツ林などの明るい二次林にごく普通の種であるが、森林の放置によって遷移が進行し、山が紫色に燃える景観は少なくなってしまった。将来は刈り取りの行われる道の側や岩山などでしか生育がみられなくなる事も予想される。今山を歩くと、ヒサカキなどの常緑樹の生育によって枯れたものがたくさんみられる。
 コバノミツバツツジの仲間の種子は非常に小さく、競争相手の少ない禿げ山などに定着し、時間をかけてゆっくりと生長する。十分に光が当たる場所ではあまり背丈は高くならず、痩せた場所では地面に這って生育することもある。地面を這って生育する形態がもっとも利益率が高いからであるが、日照が減少すると高くならざるを得ず、樹高を高くし始める。今までに見たものでは4mものコバノミツバツツジをみたことがあるが、もはや独力では立つことができず、まるでツル植物のようであった。
松林の中で咲くコバノミツバツツジ
林縁で生育するコバノミツバツツジ刈り取りされる場所のコバノミツバツツジ

1.コバノミツバツツジ 2. 3. 4.冬芽 5.生育地
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