コバノミツバツツジ Rhododendron reticulatum (ツツジ科 ツツジ属) |
コバノミツバツツジは高さ数mになる落葉の低木。長野県以西のアカマツ林など、明るい二次林に生育する。ほぼ落葉し、早春、新葉の展開に先だって紫から淡紫色の花を咲かせる。春の訪れを実感させるツツジである。1本のめしべの回りに10本のおしべがある。花粉は細い糸でつながっており、訪れる昆虫の体に付着しやすい構造となっている。
名前の由来は「小葉の三つ葉つつじ」の意味である。茎端から3枚の葉を出すミツバツツジの仲間にはたくさんの種類があるが、そのなかでも小さな葉を持つとの命名であろう。コバノミツバツツジは、時としてヤマツツジと区別しにくいことがある。葉裏の明瞭な網目模様を記憶しておくと区別が簡単である。 |