カンサイタンポポ Taraxacum japonicum Koidz  (キク科 タンポポ属
 タンポポの花茎は、花が終わると横に倒れて低くなり、大切な果実を保護している。熟して綿毛になると、再び直立して花の位置よりも高くなる。綿毛を差し上げて、風を待っている。
 タンポポの種子は綿毛のパラシュートを持っており、風で新天地へと旅立っていく。岡山で手に入るタンポポの種の落下実験をやったグループがいる。落下速度を測ってみると、カンサイタンポポの種はアカミタンポポやセイヨウタンポポに比べて滞空時間が短い。帰化タンポポは1個体だけでも種子を生産できるので、どこに行っても良いのだが、カンサイタンポポは群れて生育する必要がある。友達の近くに落下したいのかもしれない。
 タンポポの種子には棘があって、地面に落ちた後は引っかかるようになっている。大きなパラシュートを付けているので、そのままでは再び吹き飛ばされてしまうのを防いでいるのだろうか? 理にかなった形である。
 春に飛び立った種子は、夏の間は夏眠し、秋になって芽生えてくる。

種名一覧にもどる / 科名一覧にもどる / 雑学目次にもどる / HPにもどる