12/26 ツル植物をしっかり観察した1年でした。 カウンター数:1,480,326 |
今年の庭には6種類のツル植物が生育していた。 ゼミ出身の山尾君がツル植物に関する論文を発表したこともあって 詳細にツル植物の挙動を観察する年になった。 面白いことに、小生のゼミでは伝統的にツル植物に興味を持って 卒論のテーマに取り上げたいと考える学生が結構いる。 つい最近のゼミ生のツルに関する研究テーマは、フジに関するものであった。 これに関しては、小生が追い付いていた部分もあるし、ついていけなかった部分もあって 結構良いテーマであったのに、十分追及できなくて残念であった。 さて、今年の拙宅の庭には、6種類のツル植物が生育しており それぞれ十分にそれぞれ特性を発揮して見せてくれる。 まずはキュウリ、長雨のためか、次々と萎縮病に罹患して枯れながら 枯れ残ったものが失地回復して繁茂し、堪能することができた。 キュウリは葉の寿命が短い。 3週間もたたずにウドンコ病が発生したりして葉の勢いがなくなってしまい、摘葉することになる。 ドンドン茎を自らの上にも伸ばし、葉を交代させて効率よく光合成をおこなう戦略らしい。 毎年思うのだが、キュウリの巻きひげは巻き付くのが下手。 市販のキュウリネットはつるつる滑るのか、イライラして巻き付けてしまう。 2人目は定番のゴーヤ(ニガウリ)。 今年は初夏の天候不順でたくさんの果実ができなかった。 普通なら、冷凍庫一杯になって、半年ほどは食べ続けるのだが、早々と除去してしまった。 植栽した3本は別々の品種であり、これに勝手に芽生えた2本を加え 5本が比較的狭い範囲でツルを伸ばしているわけだが、自らに巻き付かないどころか 違う系統のものにも、少なくとも葉には巻き付かない。 巻きひげ型ツル植物にとって、少なくとも葉が引っかかりにくくなっているのは大切なことである。 今年のヒロインはオキナワスズメウリ。 南国育ちらしく、緑色濃く、暑くなるまで生長がおそいし、発芽率が低い。 巻きひげの巻き付きは下手で、登るよりも垂れ下がることが得意。 アサガオのツルに巻き付くのが大好き。 8月の終わりころになってたくさんの花が咲くようになり、節に次々と花が咲いて果実がなるので 多いものでは一つの節に5つの果実がる。 赤や緑のものが混ざってかわいい。 クリスマスのリースに使うので、ツルをできるだけ長くとる必要があり、丁寧に採取した。 ほとんどとり終わって残りを放置しておくとまた茎が伸びて枯れそうにない。 常緑であった。 霜が降りた時点でようやく枯れたが、軒下ではわずかに生き残っている。 ヤマノイモは全部掘り取って食べてしまったつもりだったが残っていたらしく 勢いのよいツルが伸びてきた。 スタートダッシュで、ある程度伸びるとおとなしくなって茂る。 土壌が浅いので、四方八方に伸びた巨大なイモと笊いっぱいのむかごがとれた。 ヨルガオは全体に大型の巻き付き型ツル。 今年は高い場所で花を咲かせたので、まじかで見ることができなかった。 摘芯すべきだった。 花は夜になって開き、早朝にしぼむので夏の間は花殻ばかり見ることになるが 秋になると朝まで開いているのでじっくりと見られる。 アサガオはこぼれ種だが、結構美しい花が咲いた。 秋になると夕方まで花が開いている。 朝青だった花が夕方にはピンク色になっているのに気付いた。 そういえば、落ちた花殻は赤味を帯びていることが多い。 ブルーイングである。 ヘクソカズラは見つけると駆除するのだが、本拠がどこにあるか発見できず、やがて再生してくる。 まっすぐ伸びる性質が強く、必要がなければ巻き付かない。 巻き付くものを探す気がないかのよう。 結構おとなしいので、繊細に伸びた茎の先端は、備前焼の花瓶によく似合う。 巻き付き型のツルは巻き付いてからどうするかにジレンマがあるはず。 巻き付きながら生長するのがベストと思えるが、そのためにはしっかりと巻き付くことはできない。 しっかりと巻き付くためには生長をストップしなければならないのである。 フジの茎はほとんどまっすぐに空中に1mほど伸び 何も巻き付くものがなければ、先端だけがコイル状になる。 巻き付く部位は先端だけなのだ。 アサガオは巻き付きながら伸びる。 支柱と茎の間には滑り機構が必要だが、下向きに生えている毛がその役割を果たしているとみている。 ヘクソカズラは毛がないので、着実にゆっくりと巻き付いていく。 他のものに頼って生きるか、自立して競争するか、どちらも大変ですね。 さて、HPが文字化けして見えないと学生が訴えてきた。 パソコンで見るには従来とおりなのだが、iPhoneなどでOSを最新バージョンにアップすると化けるらしい。 パソコンでできることがiPhoneでできないはずは無く、いずれは対応するはず と放置するつもりであったが、試験も近くなり、講義関連のファイルだけでも対応しておかなくてはとやり始めた。 漢字コードはShift_JISですよ!という宣言文を1行入れるだけなのだが 4〜5千あると思われるファイルをすべて読み出して1行加えてセーブし サーバーへアップロードすることとなってしまった。 一応は対応したはずですが、やり残しが必ずあると思います。 見たいところが見えなくて困っていらっしゃる場合には、お知らせください。 よいお年をお迎えください。 |
1/4 あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします カウンター数:1,445,232 |
○未年となりました。昨年は自然災害が多い年であったように思います。本年が穏やかな一年になりますようお祈りいたします。 ○岡山理科大学は創立51年目の春を迎えようとしています。志願者数も連続的に伸びており、大学院生も合わせると、中国四国地区で在学生数の最も大きな大学へと発展してきました。教職員一丸となって前進する力の成果でしょう。 ○50周年事業の新1号館の建設は基礎工事が終了して地下1階の床が出来つつあります。今後は急速に工事が進み、半年後には11階建て2万7千uの雄姿が半田山に姿を現すことになります。楽しみです。 ○大学生の頃、学生実習で登った御嶽山が爆発したり、子供のころに遊んだ広島の山が集中豪雨でくずれたり、自然の力の大きさを感じます。万が一のことを念頭に置く必要があります。地球は活動期にはいったのでしょうか。 ○昨年はカナディアンロッキーで高山を堪能しました。広大な針葉樹林に感激!でしたが、均質で単調であり、日本の自然の複雑さ、多様さを再認識することができました。 ○学長でありながら講義もゼミも維持して7年の歳月が過ぎました。この1年を仕上げの年とし、やり残した仕事をやりたいと思います。 ○毎日早朝に歩いたりジョッギングしていますが、昨年は落枝の様式、アスファルトの下で伸びる樹木の根、散布されたドングリの発芽条件などに興味を持ちました。毎日目的なく歩くことも面白いものです。 ○環境省がモニタリングサイト1000という事業をやっています。 1000か所を100年間観察しようとするものです。若いころ、霧ケ峰の八島ヶ原湿原、日光戦場ヶ原などに設置したベルトトランセクトが役に立ちそうです。小生は岡山県新見市の鯉ヶ窪湿原を担当することになりました。久々の湿原での仕事です。3年に1度の調査ということですが、100年間という年月は気の遠くなるほど長いですね。はたして何回調査できるでしょうか・・・? |