ヤマナラシ Populus sieboldii (ヤナギ科 ハコヤナギ属)



 ヤマナラシの葉は葉柄が長く、しかも葉柄の断面は縦に長く、横幅がせまい。このような構造になっているので、葉は左右に揺れやすい。微風でも左右に揺れる葉は、それぞれがまんべんなく光を受ける可能性が高く、能率が高い。ただし、水分を失う可能性も高いので、水分条件の良い場所で有効な手法となる。
 ヤマナラシの葉の葉柄との境目には3つ前後の蜜腺がある。アリさんにパトロールしていただき、毛虫からの食害を防いでいるはずであるが、よく虫に食われる植物の1つである。葉の寿命が短いので、食べられてもあまり大きな影響がないのかもしれない。
 ヤマナラシの葉ヤマナラシの葉と蜜腺ヤマナラシの葉(裏面)
ヤマナラシの紅葉ヤマナラシの紅葉
ヤマナラシの紅葉は黄色から赤色である。夏の終わり頃に出た葉は緑のままで、1本の木で3色の葉が見える。

1.ヤマナラシ 2.ヤマナラシの葉 3.ヤマナラシの戦略 4.ヤマナラシと毛虫 5.ヤマナラシの種子

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