アカエゾマツ Picea glehnii (Fr. Schm.) Masters (マツ科 トウヒ属) |
アカエゾマツの球果は花の咲いた当年に熟し、秋に鱗片を開いて種子を散布する。熟す前は緑色だが、熟すと茶褐色になる。形は楕円形であり、球果はオオシラビソの仲間のように熟してもバラバラにならずそのまま落ちるので、アカエゾマツの木の下を探せば、容易に落ちた球果を見つけることができるだろう。 球果は木の上の方につくので見つけるのがやや難しく、見つけたとしてもなかなか手が届かない。木の高い梢につけることによって、種子がより遠くへ飛ばされることを期待しているのだろう。種子には翼がついており、くるくる回りながら落下することにより、滞空時間をかせぐことができるようになっている。球果を見つけたら、残っている種を取り出して放り投げてみると面白い。 |
文章・画像:太田 謙 |