ヌルデ Rhus javanica L. var. roxburghii (DC.) Rehder et Wils. (ウルシ科 ウルシ属) |
ヌルデの冬芽は灰白色から淡褐色のあったかそうな毛に覆われている。葉痕は明瞭ではなく、おそらく葉柄と茎の結合部が薄く、U型なのであろう。 ヌルデの初期生長は比較的旺盛であるが、大きな個体は少ない。下の切り株は直径30cmほどで、これぐらいが最大かもしれない。ちなみに樹齢は18歳であった。樹齢を重ねると、樹勢が衰え、枯れてしまうことが多い。急速に生長し、種子を散布して枯れる戦略であるが、近くに日当たりのよい場所があれば根から発芽して新たな幹を作り、種子は長期にわたって休眠して森林の撹乱を待つことになる。しかし、材の中心部は褐色に変色しており、タンニンやリグニンなどを蓄積して防腐措置を施している。できれば、幹は虫などに食べられずにと願っているようである。 |