アカメガシワ Mallotus japonicus (Thunb.) Muell. Arg.  (トウダイグサ科 アカメガシワ属
 アカメガシワの葉には、蜜腺があり、よくアリが吸蜜に来訪している。葉の基部には、一対の明瞭な蜜腺があり、これが最も多量の蜜を分泌しているようである。若木やシュートでは、これ以外に葉の縁にも点々と蜜腺があり、特に雨上がりの夕方などには多数のアリが吸蜜に来訪しているのを観察することができる。このような、花以外の蜜腺を花外蜜腺といい、アリが来訪してパトロールすることによって、ガの幼虫などから食害されることを防いでいると考えられている。
 アカメガシワの葉に形成される蜜腺は、若木やシュートの葉で典型的に形成され、大きく育った木では葉の縁に形成されるものが不明瞭となる。また古い葉では、活性が低いようである。小さな木の葉はあまり食害を受けないようであるが、大きな個体は時として葉が全滅するほどの被害を受けるのは、そのためであると思われる。投資して防衛するか、節約して時として大被害をこうむるか、どちらが有利なのであろうか?

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